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荒れる捜査会議の解散

本城元理事官の死亡で事件が幕引きになるのに納得のいかない遊佐清春刑事、集まった捜査一課の面々も同様だ。

捜査会議では、才門刑事が本城の容疑を示す証拠を並べていく。

強盗の逃走車両を廃車にした映像、拳銃や犯行計画書が本城のロッカーにあったこと・碓氷薫警部の血のついたシャツなどだ。

『笑えねぇ』と、机をひっくり返す清春。

碓氷警部のUSBの存在を指摘して、名越刑事に“克喜・10歳”のDVDを披露させようとするが、中身は丹頂鶴の映像に差し替えられていた。

記憶喪失でおかしくなったと冷やかされ、キレた清春を、才門が打ちまかす。

才門はみんなを威圧して話をまとめようとするが、南武捜査一課長が異議を唱える。

自分が本城容疑確定の件を一切知らされていなかったこと、碓氷警部が『自分は殺されるかもしれないが、最後まで戦う』と言っていたことが根拠だ。

碓氷班4人や宮城刑事ほか数人の刑事も立ち上がり、南武課長が彼らをまとめて独断で捜査を続けることを宣言。

捜査本部は解散が決まる。

『面白くなってきたじゃねーかよ』とつぶやく清春だ。

喫茶店bonnaro。

深水マスターは、南武が昔は出世欲の塊だったと感慨深かそうだ。

克喜が『南武さんは家に来たこともある』と言いガラムフェニックスを教えてくれた話をするので、驚く清春だった。

そこに、名越が本城芹奈を連れてくる。

清春が父親の無念晴らしてくれると説得したらしい。

『お父さんを打ったあんたが憎い、けれど、他に頼れる人間がいない』と、写真を差し出す。

風間岳人という10億円強盗メンバーの1人で、警察の資料では施設出身・元ベルムズの半グレとされていた人物だった。

しかし、芹奈の彼氏は風間を知らないと語っているというのだ。

風間岳人の謎

風間岳人について調査することになった南武課長グループ。

清春と宮城刑事は風間のルーツの施設に向かう。

宮城に対し『競馬場の防犯カメラ映像』を盾に無罪を主張する清春だ。

元ベルムズの喜志正臣には江國刑事たちが、才門には高砂刑事が張り付く…が、高砂は才門に丸め込まれてホテルに向かう様子だ。

碓氷班の部屋での捜査会議。

施設の職員は、警察関係者に風間が住んでいたと証言するように頼まれたと告白。

ベルムズの方も、武器や薬を見逃すかわりに風間が所属したことにしろと脅されたらしい。

才門は『風間の親戚は不在だった』と報告する。

警察のデーターベースも書き換えられており、お手上げだと南武がうめく。

マスターから特製ドリンクをもらう清春に、克喜は『体全体の写真はないんですか』とアドバイスする。

芹奈が、風間の動画を彼氏から取り寄せる。

風間の手首の入れ墨に気がついた深水咲良、マスターも驚く。

何と、3年前に咲良の姉・星良を殺した“少年A”こと宝生順平と同じ入れ墨だったのだ。

深水星良は、少年院にいた宝生順平のカウンセラーだった。

姉の敵が名前を変えて10億円強奪事件とつながっていたこと、しかも死んでいたことにショックを受け、泣き出す咲良だ。

名越は、才門刑事が婚約者・星良の復讐として、風間を強盗団にすり替えて殺害したのかと推理する。

フェイク動画の可能性

検診で警察中央病院に揃う宮城と清春。

宮城は、公安部の仁平課長と行動していた才門にはアリバイがあると指摘する。

強盗団相撃ちの防犯カメラ映像も問題だ。

一方で、宝生順平の遺族からDNAを提出してもらうようにアドバイスする宮城だ。

清春は強盗団4人の銃撃映像を喜志に見せる。

加工されていない、だが本物かどうかは別の話だと、ヤラセを示唆する喜志。

“3年A組事件”で教師・柊が流したフェイク動画を清春に見せ、造りが似ている、同じカメラを使ったのかもしれないと指摘する。

柊と組んでいたのは放来撮影所だった。

喫茶店。

『やっぱり才門さんが犯人なの？』と質問する克喜に清春は断言することができない。

咲良は亡き姉が悲しむだろうとつぶやく。

マスターは克喜の先生から電話があったと清春に耳打ちする。

小学校で克喜が暴れたらしい。

克喜に話を聞く清春。

父親を知らないことをからかわれて、机を投げて窓ガラスを割ったとのこと。

母の死から、感情の抑えがきかないことがあるという克喜だった。

呼吸が荒くなると、薬を飲む克喜だ。

DNA鑑定で風間岳人と宝生順平は同一人物であると判明、警察関係者による身元詐称が明らかになる。

手がかりは放来撮影所だと、南武課長と向かう清春。

なんと現社長のスーツアクター・田中は、ガルムフェニックスの中の人で、南武の同窓生だった。

映像制作の件を答えたがらない田中だが、警察関係者からの依頼だと推測する南武と清春だ。

才門vs清春

その頃の才門刑事は昔のことを思い出していた。

復讐しようとする才門を『星良は喜ばない』と戒めたのは、星良の友人でもある碓氷薫警部だったのだ。

仁平公安部課長の指示で動く才門だが、何か思惑がある様子だ。

10億円強盗団の相撃ち現場。

南武課長に呼び出された才門を待っていたのは、清春だった。

清春は宮城によって才門のアリバイが崩れそうなこと、“碓氷警部のシャツ”から才門のDNAが検出されたことを指摘する。

しかし、才門は『事件はお前が思っているより複雑なんだ』と言い、むしろ南武課長が怪しいことを指摘する。

克喜の父親は南武だという推理だ。

また、本城を使って清春をはめたのは自分だが、真実を追求するためだったと告白。

怒った清春と才門は乱闘になってしまうが、才門が優勢で、清春は吹っ飛ばされてしまう。

その頃、清春の危険を感じて克喜が突然暴れだしていた。

マスターたちが止める間もなくお皿を割ったり叫んだりするのだった。

才門は真相突き止めるために戦うと宣言する。

星良が関わっていたプロジェクトについて、星良のために涙する碓氷薫が突き止めた警察の秘密について。

『俺たちは真実に執着する馬鹿な生き物なんだ』と刑事について語る才門。

清春を殴り飛ばし、自分もその場に横たわる。

星良のプレゼントのライターを鳴らし、克喜を守るように言うのだった。

喫茶店に戻るとマスターと咲良がおびえ、克喜は包丁を自分に向けて自我喪失状態だった。

清春は克喜を一喝して軽くビンタし、抱きしめる。

『お前のことを教えてくれ』と励まされ、泣き出す克喜だ。

別の日。

喫茶店に名越と南武が“正義の味方”を連れてくる。

ガルムフェニックスに扮した田中だ。

喜ぶ克喜の脇で、『才門が消えた』と清春に耳打ちする南武。

清春は、才門が南武を疑い、克喜が南武の子供だと示唆したことは秘密にするのだった。