シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。動画！第1話から無料の見逃し配信でフル視聴

ミスパンダvsセクハラ議員

某所。

「ワタシハダレ」と夢うつつの女性。

「そうだな…ミスパンダにしよう」とささやく男性。

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TVが上坂衆議院議員の性的暴行疑惑のニュースで盛り上がっている頃。

当の議員は、ガラの悪そうな男共と、縛られている着ぐるみにすごんでいた。

議員は、国会開催中は特典で逮捕されない。

それをカサに着て、「嫌がる女を抱くのが好き」と広言する議員だが…。

着ぐるみの中身が自分の秘書で、その口にはカメラがあるのに驚く。

街頭の大スクリーンにも実況中継されていた。

議員の目の前に、もう一体の着ぐるみ・ミスパンダが飛び降りてくる！

「パンダはなめない、でも噛みつくよ！」宣言し、男たちを倒していく！

しかし、上坂議員は拳銃を取り出して発砲。

「あ！」と叫んで男どもの気をそらし、足蹴りで見事議員をも仕留めるミスパンダ。

「白黒つけるパンダだよ！」との高らかな宣言と共に、ライブ中継は終わるのだった。

女流囲碁棋士・川田レン

女流囲碁椿姫杯の会場。

押し気味だった川田レンは、ふと指し手を迷って敗北となる。

アルバイトしている囲碁喫茶で、マスターの加賀に言い訳するレン。

わざと負けたのは、見学に来ていた対戦相手の息子の声が聞こえた気がしたからだった。

「あの子は不治の病かも」との妄想で遠慮したレンを、マスターと佳恵ママが心配する。

その時、TVで『上坂議員が竹林で吊るされて発見』とのニュースが流れる。

ミスパンダの暴れるシーンが映ると、喫茶店のお客は湧くが、レンは詳しくない様子だ。

メンタリストN・森島直輝

『心を操るメンタリストN』との番組に出演している医大生・森島直輝。

カードのマークを当てる実験をアイドルに仕掛けて、見事成功していた。

「考えるな、感じろ」と“N”のキメ台詞で終わる番組だ。

直樹は彼女・佐島あずさが全日テレビ勤務なので、頼まれて番組に出たらしい。

2人が話していると、もめている一行とすれ違う。

有名なIT会社の江本社長が、自社の社員・横山愛菜が飛び降り自殺を図ったあとにもTV出演をしていたことが問題らしい。

その女性はオフィスから落ちる前に『醜い私、さようなら』という内容の動画をSNSにアップしていた。

包帯で顔を隠した映像に「容姿を苦にしての自殺か？」と直樹も考える。

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某所で待ち合わせる直樹とミスター・コンプライアンス。

嘆きながらミスターは「グレーゾーン」の事件だと、例の自殺女性の動画を提示する。

「警察が下して決定がすべて正しいとは限らない」と、シロクロつけることを直樹に託すミスター。

何故か引き受ける直樹…。

飛び降り女性の事件

全日テレビの番組“ワイドイブニング”の会議では、横山愛菜の事件の特集を組もうとディレクターの神代一樹が粘っていた。

SNSでも『包帯女』の話は盛り上がっているが、神代の花咲形成外科クリニックの医療ミスについての調査に、上司は首を縦に振らない。

番組のスポンサーが花咲クリニックであり、CM重視なのだった。

独断であずさやADを引き連れて花咲クリニックの院長を襲撃する神代だが、「失礼なことを言うな！」と怒られてしまう。

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その頃の直樹は、自室で首から下げた黒い玉を握りしめ…壁にパンチをくらわしていた。

怒りの理由は、頭をよぎる父親の『白骨遺体発見！』の思い出だ。

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その頃のレンは、幼少期の母との夢を見て、寝坊していた。

あわてるレンがあいさつした額縁の写真には…。

公園に母と娘たち3人が写っているが、右側の娘1人は黒マジックで塗りつぶされていた。

直樹とレン、2人の接点は東京誠立大学の大学病院だ。

直樹は門田ゼミの生徒であり、レンは精神科医である門田に治療を受けている患者だった。

「ポジティブに考えるように」と励まされ帰っていくレンを、直樹が呼び止める。

2人はパンケーキのお店でデートしたことがあった。

しかし、舞い上がってしまったからか、その時のことをよく覚えていないレン。

直樹に「またメールするね」と言われて嬉しそうだ。

レンと直樹とパンケーキ

囲碁喫茶。

レンが直樹からのお誘いのメッセージで浮かれていると、パンダのお面の囲碁中学生チャンピオン・東山カエデが現れる。

レンの負けに「白黒つけてやる！」とインネンを付けに来たのだ。

傲慢な様子とタンカに、ミスパンダの真似かと失笑する一同。

レンはコッソリ抜け出して、待ち合わせに急ぐ。

直樹を前に、「ベリーベリーのパンケーキ」に笑顔を見せるレン。

直樹は優しくリラックスするように笑いかけて、ゆっくりとパンケーキにシロップをかける。

それを見ているうちに、遠のくレンの正気…。

気づけばレンは、ミスパンダの衣装を着て笹を持って、屋上で叫んでいた。

直樹が「出番だよ、ミスパンダ」とニヤリと笑いかける。

「待ちくたびれたよ、飼育員さん」と、微笑むミスパンダ。

葬儀場での珍事件

横山愛菜の葬儀場。

花咲院長や喪服にメガネ姿の神代も参列している。

ところが、そこに着物の喪服姿にパンダのマスクをつけた女性が来るので、スタッフが慌てる。

「ミスパンダ！」と気づく神代。

「少しだけパンダの話に耳を傾けてください」とマスクで語り出すミスパンダ。

遺影に向き合い、「私がシロクロつけるから！」と宣言し、スクリーンで動画を示してみんなに語り出す！

スタッフが止めようとするが、直樹から説明を受けていた遺族は続行を希望する。

ミスパンダが示したのは、江本や横山愛菜の会社に夜中に潜入した動画だった。

散々室内を検分した挙句「パンダクイズ！」と言い出す。

『Q・横山愛奈さんの自殺に白黒つけるためにミスパンダは何をするでしょうか？』との内容に、動揺する参列客。

正解VTRで、ミスパンダは愛菜の自殺現場とは別の窓を示し、驚異的な跳躍力で地面に飛び降りていた。

愛菜の落下現場は窓を開けただけで匂いが上がってくるゴミ置き場だったのだ。

「汚いところで死にたいはずがない」というのがパンダの言い分だった。

その時直樹が誰かに耳打ちすると、その男は「まさか自分で落ちたんじゃなくて！？」と声を上げる！

それを合図に、自殺宣言と思われていた愛菜の動画の続きが流れる！

包帯姿で自分との決別を話す動画の続きには、「生まれ変わった新しい私！」と美人顔を見せる愛菜が映っていた。

花咲院長にお礼を言い、前向きな様子を見せている。

『まさか…？』との言葉で終わる動画に、一同騒然だ。

愛菜の死の真相

会社に戻った江本社長がホワイト企業を讃えるトロフィをいじっていると、忽然と直樹が現れる。

直樹は江本を観察し、動画にトロフィが映るたびに慌てるのに気づいていたのだ。

罠として江本が捨てたはずの「凶器」のレプリカを用意した直樹。

江本社長は直樹に殴りかかるが、一発でノックアウトされてしまう！

目を覚ました江本は、手術台に拘束されカメラで撮影されていた。

ミスパンダのマスクに手術服を着たレンが現れ、ライブ中継されていることを明かす。

街中で通行人は大注目し、神代たちも大騒ぎだった。

「これより、シロクロ摘出手術をはじめます！」と陽気なミスパンダは、まずは愛菜の動画を示す。

「やめろ！」と暴れる江本。

愛菜はさらに動画の続きで、江本社長の執拗なセクハラを「一度殺されたようなもの」と激白していた。

それに対し江本は「セクハラなんて誤解だ、愛していたんだ！」とわめいている。

「そんな歪んだ愛情表現、伝わるわけない」と一刀両断のミスパンダ。

実は、一部始終の動画の提供者は愛菜の同僚の女性・横崎だった。

横崎は愛菜の付き添いで動画を撮影し、江本の犯行までしっかり目撃していたのだ。

愛菜を江本がトロフィで殴って追い詰めたため、愛菜は追い詰められて窓から落下したのだった。

その後横崎は社長から脅されて、動画の前半部分のみをネットにアップすることになる。

直樹はTV局で一行を見かけた時、横崎の表情におびえのサインが出ているのに気づいていたのだった。

ミスパンダの混乱？！

「黒が確定したことだし手術を始めようか！」とメスを握るミスパンダ。

「下書き」と、黒ペンで江本の顔にパンダの目張りを書き込む。

ところが「ここから出してくれ！」と暴れる江本の言葉に、「ココから出して！」との少女の叫びを思い浮かべ、フリーズするパンダ。

舌打ちして豹変するパンダに、モニターしていた直樹も驚く。

「こんなの不公平だ！」と問答無用にメスを振り上げるパンダ！

街頭の巨大スクリーンは暗転し、文字が映し出される。

『世の中に勝手に垂れ流される都合の良い情報

果たしてそれは、クロなのか？シロなのか？

グレーゾーンに隠された真実を暴きシロクロつける

パンダの活躍に乞うご期待』

スクリーンはもとのCMに戻っていく。

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手術室。

パンダのメスを、直樹が止めていた。

呆然と「人間もパンダみたいに全員同じ模様だったらいいのにね」と言うミスパンダ。

「うん、そうだね」と直樹が賛同し、微笑み合う。

「“お疲れ様”」と言って直樹が抱きしめると、ミスパンダは気を失っていく…。

直樹はもとの服装に戻したレンを背負って、明け方の街を歩いていく。

「君と僕は同じ模様なのかもしれないね」とつぶやきながら…。

それぞれの秘密

後日。

江本社長が竹林に吊るされた写真が新聞をかざっていた。

社長の悪事は白日にさらされ、ミスパンダの写真も掲載されている。

ミスター・コンプライアンスは電話で直樹をホメていた。

「少々派手ですが悪くない」というミスター。

電話を切ったミスターは…議員バッジをつけ、豪華な部屋に座していた。

デスクのネームプレートには、『法務大臣・佐島源造』のパネルがある。

「よりによってパンダか」とつぶやく大臣だ。

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自室でパンダのぬいぐるみを抱く直樹。

幼少期の誕生日に、父親からもらった時のことを思い出す。

しかし直樹が高校生の時、父親は山中で白骨化して発見されていた。

森島哲也は警視庁捜査一課巡査長だったのだ。

しかし、さらに秘密が。

パンダのぬいぐるみの目にはUSBキーが隠されていたのだ。

その中の動画に映っていたのは、コアラの覆面の男が、女子校生を銃で脅して「1億円用意しろ」と話している動画だった。

疑惑を胸に、涙ぐむ直樹。

「パパ、どうして…」とつぶやく腕の中のぬいぐるみには、片目が欠けていた。

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幸せそうに自室で寝ていたレン。

部屋を見回すが、パンケーキショップからどう帰宅したか思い出せない。

しかし自分の腕に指の跡のアザがあるのに気づき驚く。

バナナを持って病院に母のお見舞いに行くレン。

ウサギのぬいぐるみをもった母は、「お帰りレン」と笑うが、情緒不安定な様子だ。

ベッドわきの写真は、レンの部屋と同じ3人のものだったが、逆に左側の少女が黒く塗りつぶされているのだった。